仕事中、よく聞かれる
「退院後はどのくらい飲ませればよいか」についてです。
※心臓の病気などで、水分の量の制限がある赤ちゃんや、経管栄養を持ち帰っている場合、ミルクの量を厳密に計算している場合…などは病院での指示を必ず守ってくださいね。
退院する直前は、おそらく「自律授乳」で飲んでいたお子さんが多いと思います。もしくは、飲むのがあまり得意でなければ3時間おきに、決まった時間に飲んでいるかもしれません。
飲む量に制限がなければ、基本的には欲しがるだけ飲んでよいと考えています。
退院日に、数日前からの授乳の様子(飲んでいる量、間隔、飲み方のペースなど)を聞いておき、初めは同じ量でスタートが一番いいかもしれません。
体重が増えてくると、だんだん飲んだ後に満足しなくなったり、次に欲しがるまでの間隔が短くなってくるのでそのような様子がみられたら、10〜20ccずつ増やしてまた様子をみます。
赤ちゃんも大人と同じで、毎回同じ量が欲しいとは限らないので(大人も、今はたくさん食べたいな〜とか、今はあんまりかな〜、など波がありますね)1回の授乳量ではなく、1日のトータル量をみてもらえればと思います。
例えば、普段80cc飲んでいる赤ちゃんが、30cc飲んで寝てしまったとしてもokです。ただし、あまりにも少ない量で寝てしまって、そこからさらに何時間も眠ってしまうようなことが続くなら起こす必要があるかもしれません。少ない量で、少ない回数になると1日の量が足りなくなります。
退院後は、あまり数字(飲んだ量)にこだわりすぎると本当に疲れるので、あまり厳密に考えなくてもいいかなぁと思うのですが…
目安として、病院では
体重(kg)×160〜200cc を1日の目安にしていることが多いです。
例えば2500gの赤ちゃんなら
2.5×160〜200cc = 400cc〜500ccが1日の目安。
もちろん体重の増え方は個人差があるので絶対これ!と言うわけではないですが、参考までに!(あと26cc飲ませないと足りない…!などと思い詰めないでくださいね!!)
直接授乳の場合は、どのくらい飲んだか数値としては分からないので、基本的には欲しがったらあげるで良いです。
飲めているかの判断の目安としては、
・お母さんのおっぱいの張り具合がどのくらい軽減したか?
・飲んだ後の赤ちゃんの様子はどうか?
まだ口をさかんに動かしていたり、頭をふっておっぱいを探す動きをしている、泣いている(これはお腹が空いていない場合もある)場合はまだ欲しいかもしれません。
・おしっこやうんちの量が減っていないか?
混合の場合は、入院中の直接授乳の練習でどのくらい飲めていたかを目安にし、ミルクを足しましょう。母乳の分泌量や、赤ちゃんの飲み方も変化があるので、赤ちゃんの様子を見て足していきます。
ただ、混合→完母を目指している場合は、赤ちゃんが3時間くらいで次の授乳になる程度の量が理想です。たくさんミルクを追加すると、長く寝てしまい授乳の機会が減り…母乳の分泌が促されにくくなってしまうからです。
今はコロナで難しいかもしれませんが、自治体の子育て支援で体重チェックができるところが多いです。小児科でも測ってくれます。開業している助産院もおすすめ!(私は桶谷式という母乳育児を推進している助産院にかなりお世話になりました)
あとは大きなショッピングセンターの授乳室に体重計があったりするので時々体重をはかると安心ですね。