今回は、黄疸の治療についてです。
黄疸の治療にもいくつか種類がありますが、今回は一番多くの赤ちゃんが経験する「光線療法」についてまとめます。
黄疸については、以下の記事でも紹介しています。
黄疸の仕組みについても簡単にではありますが、下のほうに書いていますので参考にして頂ければと思います。
▶光線療法とは?
黄疸の元となるビリルビンという色素(血液が壊れたときにでるゴミ)は、特殊な光(波長425~475nmの青い光)に当たることで水に溶けやすい形に変わります。=尿や便から排泄しやすくなります。つまり、黄疸の軽減につながります。
光を当てるための機械はいろいろな種類があります。
・保育器や赤ちゃんのベッドの上から照らすもの
・赤ちゃんの服の中(背中)に入れるもの
・保育器自体に内蔵されているもの
施設によってそろえているものは違うと思いますが、どれも光線療法のための専用の機械です。
▶光線療法中、赤ちゃんたちはどのように過ごしているの?
ご家族が気になるのがこの部分かな?と思います。
・光線療法は、皮膚に直接光が当たるように実施しないと効果があまりありません。
なので、洋服を脱いで実施することがほとんどです。
(上で紹介した服の中に入れるタイプは服を着たまま使います。)
ただし、光がかなり眩しいため目を守るためにアイマスクを使用します。目隠しをしている状態になるので、赤ちゃんと面会したときにはとても辛い光景かもしれません。。目を守るために必ず必要なことなので、ご理解いただければと思います。
また、光線療法の光には紫外線が含まれます。生殖器にも極力当てたくないためおむつもしっかりつけます。(しないと漏れて大変ですしね^^;)
なので、青い光の下で、サングラスとおむつをつけて寝ているような状態になります。
よく、日焼けサロンだねぇ、とお母さんたちがお話しているのをお見掛けします!
・黄疸の具合や原因により点滴をしたりすることもありますが、基本的には育児は通常通り行います。授乳や沐浴もできます。
ただし、光を浴びているときのみ治療の効果があるので、あまりに長い時間光を止めていると治療が長引く可能性が高くなります。(面会時は眩しいので光を止めます!)
なので、面会時間を決めている施設が多いようです。例えば、1回の面会は30分間のみ、など。直接授乳はまだ慣れていない場合は、光線療法が終わってから・・・という施設も聞いたことがありますね。
面会がゆっくりできなくて申し訳ないな、と思うのですが・・生理的な黄疸の場合は新生児期に起こるものがほとんどなので、お母さんも面会の時間以外は無理せず休んでもらえるといいかな?
・それから、だいたいの施設は1日に1回は必ずアイマスクを新しいものと交換しているかと思いますので、面会時に交換してもらえると目隠ししていないお顔が見られます!
看護師も極力面会時に・・・と考えていますが、お母さんからも「お顔が見たい!」と声をかけてもらえると確実ですよ◎
・はじめに、黄疸の元の色素を尿や便から排泄することが目的であると書きました。
そのため、黄疸が強いときはミルクを少し多めに飲んでもらうこともあります。
(もちろん赤ちゃんのペースや哺乳の様子をみて無理やり飲ませることはしないのですが)
お父さんやお母さんが授乳をすると、なかなかミルクが飲み終われない、途中で寝てしまう・・・でも看護師があげると全部飲める・・など少し悲しく感じる場面に出会うかもしれません。それは量が多めに設定されている場合があること、赤ちゃんが黄疸のため食欲があまりないこと、生まれたばかりでまだ食欲がないこと・・などいろいろなことが考えられます。お母さんが下手だから、などと考えず気楽に育児を楽しんでもらえたら嬉しく思います!!!
(看護師は毎日いろいろな状態の赤ちゃんに授乳をし続けているので、ある程度飲ませてあげられるのは当然です!!コツを聞いてみてください!!)
また長くなってしまった・・・
どうにか見やすい構成にできないものか^^;