こんばんは。
早産で産まれた子はみんなそうなの!?それとも我が子が具合が悪いの!?と聞かれることが多いことについてまとめようと思います。
ちなみに早産ではなくても当てはまることもあります。
すべてを一つの記事に書くとものすごく長くなるので、今回は呼吸編です。
できるだけ分かりやすい言葉を心がけますが分かりにくかったら教えてくださいね。
1.胸郭(肋骨などで出来ている籠のような空間のこと。中に肺や心臓などの臓器が入っています)が柔らかい
→胸郭の形が姿勢や肺の状態によって変わりやすく、臓器を圧迫しやすい。
→呼吸の効率が悪くなりやすい。
2.そもそも肺の中で換気できる場所が少ない。
→一度の呼吸の効率が良くない。
→呼吸の回数を増やして効率をあげる
3.脳が「呼吸をしてね」と命令する力がまだ未熟。
→命令が途切れて「無呼吸」を起こしやすい。
この無呼吸は、必ずと言っていいほど全員が通る道だと思って間違いないです。呼吸が止まるのでモニターが鳴り、看護師がかけつける場面は多々あります。
4.お腹が膨れていると肺(正確には横隔膜)が圧迫され、呼吸に影響しやすい。
→何らかの理由で空気を飲み込んでいる、哺乳後、お腹の調子が悪いとき・・などは呼吸が不安定になりやすいです。呼吸器を使っていると空気を送り込んでいるためお腹が張りやすく、定期的に空気を抜く必要があることもあります。
5.空気の通り道(=気道)が狭い
→唾液や分泌物などで塞がりやすい。挿管(呼吸器を使うために口から管を入れている)していると、むくんでしまって塞がることもある。
6.肺(正確には肺胞)を広げる物質が少ない
→生まれたあと、基準値よりも少ない場合は呼吸器の管から薬として投与します。
(=肺サーファクタント)
内容が難しくこれだけでも記事がかけそうなので今回は割愛。
面会中にアラームが鳴って、みるみるうちに赤ちゃんの顔が真っ青に・・なんて経験のある方もたくさんいると思います。とてもとても不安になる時間ですよね。
もちろん赤ちゃんの状態によって、「みんな同じ、みんな通る道」とは言えないのですが、早産で産まれた赤ちゃんたちの特徴として呼吸が不安定になりやすい理由がいくつもあります。
成長とともに少しずつ乗り越え、赤ちゃんの力だけでは難しい部分はどんなフォローが必要かをご家族と考え、「その子にとってベストな状態」で退院できる手助けをしたいなと日々思っています。